違いが分かる、ホームカラーと美容室のカラー7つの秘密とは!?

お出かけ前にフッと鏡を覗けば、最近したと思ってたカラーがもうのびた状態、ん~早く染めなくては!こんな経験をされたかたは多いのでは無いでしょうか?その時2つの選択が頭の中に浮かびました。ホームカラーで染めるのか?それとも、美容室のカラーで染めるか?・・・

その前に、いったいホームカラーと美容室のカラーでは何が違うのか、ここでは、ホームカラーと美容室のカラーの仕組みの違いから、塗り方の違いや2剤の違い、注意点などを比較しています。これを参考にすれば、あなたに合うのは、ホームカラーなのか、また、美容室のカラーなのか、1つの道標になると思います。

ぜひ参考にして、あなたの、ヘアーカラーライフを楽しんでくださいね。

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ホームカラーと美容室のカラーの、基本的な仕組み

美容室のカラーもホームカラーも、1剤と2剤が有りその2つを混ぜ合わせる事によって、髪の毛を染める事が出来ます。1剤に含まれている酸化染料とアルカリ剤を、2剤の主成分である、過酸化水素水という酸化剤とを混ぜることで、髪の毛を発色させるというのが、カラーの仕組みです。

では、いったいホームカラーと美容室のカラーの、何が違うのでしょうか?

①ホームカラーと美容室のカラーの違い

カラー剤そもそもの差が違う

カラーの仕組みじたいは一緒なのですが、薬剤は少々違います。美容室のカラーには特徴的な独特の刺激臭があります、ですが、市販のものにはこの刺激臭が無いことが大きな違いです。美容室のカラーはダメージを抑え、髪をきれいに染めあげる事が目的にあります。

なので、美容師さんに媚びたりはしません、だからアルカリ剤にアンモニアを使うのです。では何故アンモニアなのかといいますと、アンモニアは薬剤を混ぜる時に揮発するので、髪の毛の内部にアルカリを残留させにくいのです。

一方、市販のものは「臭わない」を売りの1つとしていますので、アルカリ剤としてモノエタノールアミンという物を使います。このモノエタノールアミンというものは、刺激もダメージも大きいですし揮発しないので、髪の毛にアルカリが残留しやすくなり、ダメージの原因になります。

そして美容室のカラーのほとんどは酸化染料(酸化させて色を定着させる)を使っています。
それに対し、市販のものは直接染料(染料が髪の表面に付くだけ)が多いですが退色が早いのでカチオン(+-の関係を使い結合させる)というものを使ってコーティングさせています。

ですので、さらに残留物が髪から出づらくなり、結果的にダメージも大きくなります。

②カラー剤を塗るに対し、現状把握・知識の違い

サロンカラーの場合は、美容師が髪の毛が伸びた部分と明るい部分、明るくなり易い部分や染まりにくい部分など、あなたの髪の状態を確認し1人1人の髪の状態に合わせて塗布する順番、薬剤の強さ、時間などを考慮しムラなく均一に仕上げる事が出来ます。

ホームカラーの場合は、自分でカラー剤を塗布をするので、どうしても髪の毛が伸びた部分と明るい部分、明るくなり易い部分や染まりにくい部分など、塗り分けが出来ません。仮に全部均一に塗布出来たとしても、ムラになってしまうという事が多いでしょう。

ホームカラーと美容室のカラーの塗り方の違い

カラーをキレイに塗るためには、ただ薬剤を髪の毛に付けるだけでは、キレイな仕上がりになりません。カラー剤の説明書の通りに塗ったのに、根元だけ明るくなった、という失敗が起きた方もいるのではないでしょうか。

髪の毛には、染まりやすい部分と染まりにくい部分があります。それに、塗っている最中からすでに発色が始まっているので、この2つに注意しないと、キレイな仕上がりにはならないのです。

根元1cmは染まりやすいので「ヘアカラーを自分で塗ったら根元だけ明るくなってしまった」というのは、人間の体温を計算に入れてなかったために起こる失敗です。人間には平均35~37度の体温があります。この体温がカラー剤の発色の速さと強さを変化させてしまうのです。

カラー剤の特徴の一つに、温度が高いと薬の反応が早くなり、薬のパワーが強くなるという効果があります。分かりやすく言うと、温度が高ければ高いほど染まりやすいのです。美容室でカラーを塗った後に、頭の後ろで温かくする機械を見た事はないでしょうか?

あれは促進機で、薬剤の反応を高めたいときに使う機械なのです。(本来薬事法ではアルカリカラーを温めるのは禁止されています)ホームカラーで根元だけ明るくなった!というのは、まさに体温の影響ですね。

美容室でカラーをする場合は、体温の影響で根本やこめかみ付近は、明るくなりやすいという前提で、カラー剤を付ける順番、塗り分などの計算を行い塗布していきます。 初めに根元を少し外して、時間差でカラーを塗られたことはありませんか?それは発色のタイミングをずらして、最後には色の明るさが合うようにしているのです。

こめかみ部分と後頭部の発色の違い

顔の回り、特にこめかみ部分の、細い髪の毛は染まり易く、すぐに明るくなってしまう特徴があります。それとは逆に、後頭部の特に襟足の髪の毛は他の部分に比べて、髪が太く、ハリコシがあり、染まりにくいという特徴があります。

美容室でカラーを塗るときよく観察してみると、オシャレ染めをする時は必ず襟足の部分から塗り始めます。染まりにくい部分を初めに塗ることで、最後に染まりやすい部分を塗り、色が合うように計算しているのです。

二人でヘアカラーを塗る場合は、染め終わりまでのスピードが速く、影響が少ないので、後ろからも横からも同時に塗り始めたりしますが、染まり安い部分が最後に来るように配慮された塗り方で施術されています。

ホームカラーの場合鏡を見ながら付けるので、顔回りや分け目などがとても塗りやすいので、どうしても塗りやすい部分に薬の量を多く、付けてしまいます。ですが顔割りや分け目は染まりやすい部分なのです。本当なら、一番最後、一番量を少なくしなければいけない部分なのですが、ついついやってしまいがちになります。

こうなってしまうと、前ばかり染まっていて、後頭部の辺りは黒く残ってしまった。という状態になり、原因は染まりにくい部分に早く、多めにカラー剤を塗れなかったという所にあるでしょう。

③ホームカラーは塗り分けが難しくて、出来ない

ホームカラーの薬は箱の中に普通一種類レベル(明るさの段階、美容室ではLV3~LV14までぐらい用意されてます。)しか用意されていません。カラーした髪の毛が伸びると、新生毛と既染毛に別れます。髪の毛は黒い部分と茶色い部分になので、キレイに仕上げるには何種類かのレベルが必要です。

美容師がヘアカラーを塗る場合、普通は2種類の薬で塗り分けます。

塗り分けとは

カラーをした髪が2,3ヶ月たつと根本新生毛、と中間から毛先の既染毛とに別れます。(いわゆるプリン状態)ホームカラーの考え方では、前回、もしくは既染部が10レベルであれば明度10レベル程度と思われるカラー剤を買って来て、髪の毛全体に買ってきた薬剤を付けて時間を放置して終了になります。

しかし、残念ながらこの方法では、キレイに一色にすることはできません。この髪の状態で、10レベルの1色だけで染めてしまうと、暗い部分の地肌から根元1センチは明るくなるが、それ以外の暗い新生毛部分はさほど明るくなりません。

同じ新生毛でも地肌1cmは体温の影響をうけ発色が早くなるからです。毛先の既染部はダメージを受けているのに、過酸化水素6%の濃度で施術されると、元々カラーされていた部分より12レベルという目的より明るい髪の状態に出来上ってしまいます。

根元から「明るい→暗い→超明るい」のような3色になります。

この髪色をキレイに一色にするためには「塗り分け」と「最低2種類のカラー剤」が必要す。根元の暗い部分は10レベル(過酸化水素6%)の明るさのカラー剤を地肌に付けずに使い、すでに明るい毛先は10レベルにするためには、8~7レベル(3%程度の過酸化水素)を使います。

最後に地肌付近を塗らないと、仕上がりで10レベルになることはありません。この薬選びと塗り分けは美容室のヘアカラーならではですね。

④トリートメント成分・添加剤の配慮の違い

美容室のカラー剤とホームカラー剤の違いに、トリートメント成分があります。「カラーをすると髪の毛が傷むばかり」と思われる人も多いでしょうが、実はカラー剤そのものにトリートメント成分が含まれていたり、サロンによって添加剤を加えるサロンが多く有ります。

カラーをしてもらっただけなのに、髪の手触りが良くなったり、ハリ・コシが増したり、艶感がアップしたりなど「今回、美容室でカラーだけをしてもらっただけなのに、何故か髪の状態、手触りが良くなった…」と感じたことがあるはずです。

それはサロン用のカラー剤に元々含まれている、ダメージ補修効果のトリートメント成分や、サロン独自の添加剤による効果なのです。カラーによるダメージは避けられない分、ダメージの軽減、失われたタンパク質の補修などをしてくれるのも、美容室でのカラーの特徴でしょう。

それに対してホームカラーの薬剤は、別途でトリートメントは付いていますが、それはあくまで一時的に手触りを良くするためのものです。ホームカラーのメーカーには美容室向けのカラー剤を作っているメーカーも有ります。

市販のカラー剤にトリートメント成分が入っていない、ということではありません。ですが、しっかりと配合されているものはほとんど無いでしょう。

⑤カラーの2剤、過酸化水素・オキシの違い

「過酸化水素・オキシ」分かりやすく言うと、薬局でも売っている、傷の消毒に使うオキシドールと同じです。この2剤の過酸化水素水には濃度が6%や3%という濃度が有り、あなたの髪の状態に合わせて美容師さんが使い分けてくれます。

日本の美容室に対する薬事法では、この過酸化水素水の濃度が最高値でも6%と定められているので、日本の美容室で6%以上の物を使う事はないでしょう。この6%と3%の濃度の違いは、濃度が高ければ高いほど、キューティクルを開かせる力が強く漂白効果が強いのです。

ヘアカラー剤を髪の毛の内部に届ける事と、黒い髪に漂白効果を与え、明るさと色味を出す事がができるようになります。髪の毛を明るくしたいときは、しっかりキューティクルを開き漂白効果の高い6%を使います。

髪の毛を暗くしたいときは、無理してキューティクルを開く事をあまりせず、髪の毛に負担をかけず漂白効果もあまりいらないので3%、を使います。キューティクルを開き漂白する力が強いということは、髪を傷めやすいということですからね。

市販のカラーには6%しかありません

美容室でカラーをする時は、ヘアカラー剤を作る時に3%や6%で、場合によってはそれ以外のパーセントでカラー剤を調合します。明るさを求めるのであれば6%だったり、これ以上髪に負担をかける必要がなければ3%、2%、1.5%という具合です。

しかし市販のホームカラー剤にはそんな選択肢ありません。箱の中に用意されている1剤と2剤を混ぜるだけですよね。つまり3%か6%どちらかしか入っていないのですが、市販のヘアカラー剤に使われているのは「6%」ですよ。

3%でヘアカラー剤を作っても、根元の健康な部分に色がしっかり入らなくなってしまいますからね。6%は濃度が濃いので髪の毛にかかる負担も大きいです。必要のない部分に使っても無駄に髪の毛が傷むだけです。

髪の毛は傷んでしまうと、キューティクルが剥がれて染めた色が抜けやすくなり、手触りも悪くなります。この過酸化水素水の濃度の調整が出来ないというのは、髪の毛にとってマイナスなるでしょう。

ホームカラーで染める場合の「薬剤の付きムラ」はどうするの?

ホームカラーで染める場合の薬剤のムラ付き、気になる所です。ホームカラーを現役美容師が行ったとしても、均一に塗るのは難しいでしょう。そこで登場したのが泡カラーです。泡カラーは泡状になるので、自分で塗るときに塗りやすく、毛が長い人でも足りなくなりにくい様に作られた、特殊なヘアカラー剤なのです。最高ですね。

泡カラー

泡カラーは、カラー剤の中に泡立つ界面活性剤を入れることで、振ると薬が泡立つようになっています。界面活性剤は洗剤に使う成分なのに、そんなもの入れても大丈夫なの?と思うかも知れませんが、これは心配ありません。

界面活性剤は油と水をくっ付ける乳化剤として、トリートメントに使われることもあるので、問題ありません。(マヨネーズにも使われたりしてます。)ただし、泡立つ分広がって塗りやすくはなりますが、界面活性剤は薬剤成分の浸透を、強くしてしまう効果があるのです。

色が入りやすくなるから良いのでは、と思うかもしれませんが、ヘアカラー剤の中に入っているアルカリ剤(髪を傷める成分)も髪の芯まで浸透させてしまうのです。髪の毛の芯が傷むと色味をとどめとく力を失い、色の持ちが悪くなるので、色素が入り込むけど出やすくなってしまうのです。

ホームカラー、ムラ付きの対処法

泡カラーは、カラー剤が濃く付いている部分と、薄く付いている部分の差をなくすため、薄く付いている部分でもしっかり染まる様に、ヘアカラー剤そのもののパワーを高めるという、一番簡単な解決方法で対処してます。

美容室のカラー剤よりも市販のホームカラーの方が、薬剤の力が強く髪の毛も傷みやすい、と考える方が自然ですね。

⑥意外と必要、シャンプー前の乳化の違い

ホームカラーの場合、カラーの放置時間が過ぎると、洗面台やお風呂で薬剤を流す事になります。カラーを流す前には乳化というものが必要になってきます。ですが、ホームカラーの場合、この乳化をせずにながしてしまう場合が多いのです。多分面倒だから。

サロンカラーの場合、カラーの流しの前にこの乳化をしっかりやってくれます。カラーの塗られた髪にちょっとずつお湯を足して揉み込んでいく、こうすることによって、毛穴の中に入ったカラー剤をもみだし、お湯と熱を使って全体のカラー剤を馴染ませ、カラーのレベルと色味を均一化していきます。最後のダメ押し、トドメみたいなもんでしょう。

⑦市販のシャンプーと美容室のシャンプー剤の差

市販のシャンプーと美容室のシャンプーでは、カラーの色持ちにも大きな差が出ます。市販のシャンプーは洗浄力がかなり強く、カラーの色素をより早く落としてしまいます。また、コーティング剤の入ったシャンプーは髪をダメージさせるも、コーティング効果でダメージを隠し、しっとり、ツヤツヤ、にしてくれます。

トリートメントのなかにも、保湿力が強い物が有り、ツヤ感のあるしっとりした仕上がりにしてくれます。一見良さそうな感じですが、コーティング効果が強いということは、カラー剤もはじくということです。

ホームカラーをして全然染まらないというのも、この辺の原因があることが多いようです。サロンのシャンプーは弱酸性に戻す事を、1つの目的としているものなので、マイルドな洗浄力で髪を優しく洗い上げ、艶のある髪を維持しヘアカラーの褪色を防ぎます。

さらに、アルカリ剤や過酸化水素で失われたタンパク質などを、補ってくれる成分も配合されてます。トリートメントも髪の毛の表面のツヤ感やサラサラ感よりは、髪の内部を再構築する成分配合の物が多いようです。

まとめ

ホームカラーと美容室カラーの、メリット・デメリットの違い

  • ホームカラーのメリットの違い
    • 価格が安い・¥500~ぐらいでコスパは抜群!
    • 自宅でできる・外室無し
    • 泡カラーは簡単便利・泡なのでロングヘアーでも塗りやすい。
    • 思い立ったらすぐ出来る・カラー剤を買っておけば何時でもOK!
  • 美容室カラーのメリットの違い
    • 明るさも色味も豊富・何と言っても明るさのレベル、色味の幅が広いのであなただけのカラーを手にいれられます。
    • ダメージを軽減出来ます・カラー剤、添加剤のトリートメント成分はかなり効果的
    • 美容師さんに全ておまかせ出来る・楽!
  • ホームカラーのデメリットの違い
    • カラーがムラになりやすい・自分でやるので、上手く付けられないし、塗り分けが出来ない
    • カラー剤の流しが大変・流しの時にカラー剤が散乱するので、後片付けが必要
    • 目を悪くする・流しの時にカラーの残液が目元に付くので水中眼鏡が必要、カラー剤の毒性は思ってるより強いです。
  • 美容室のカラーのデメリットの違い
    • 予約を取を取らなくてはいけない・いきなり来店しても満席で出来ない場合が有るので予約が必要
    • 時間がかかる・カラーだけでも1時間半~2時間はかかる
    • 美容室までの移動・めんどくさい!

どちらも一長一短ありますね。

いかがでしたか?双方の違いが分かり、選択の目安のなったと思います。どちらが、良いとか悪いでは無く、あなたのライフスタイルや生活環境、時間やお財布事情などを考慮して、ヘアーカラーを楽しんで頂ければ、嬉しいですね。

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